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2008年 モンゴル旅行記3

モンゴル旅行記>>>No.1 2 3 4 5 6 7 8  
 三日目 
前日くたくたになって寝た元記者に朝起きたときに体調を聞いたら、「まったく問題がない。こんなに調子が良いのは何年も無かった。日本なら翌日休みを取るぐらいの疲れだったのに、うーん、何ともない。筋肉痛もない」ということでした。「それがモンゴルなんですよねぇ!モンゴルの大地のエネルギーなんです」と私は言いました。大地のエネルギーといっても最初は、「何を馬鹿なことをそんなものあるはずがない」というような疑いの顔をしていたのですが、ひょっとしたらそういうのもあるのかも?という感じに変わってきました。
  今日はチンギスハーンが1万人の兵士に命じて作った石垣の砦を見に行くため朝、9時半頃出発しました。車で行って砦を見るだけですから、通訳と一人の参加女性はサンダル履きで行きました。昨日と同じく遊牧民の道案内のガイドも一緒です。2時間ぐらい走ったでしょうか?途中車の中で寝ていたので30分ぐらいにしか感じませんでした。ちなみに今回、始めて揺れる車の中で寝る時間が多かったです。前回のツアーまでは寝るのが勿体ないとほとんど寝ずに車窓を流れる景色を眺めていました。今回は車の中でもよく寝ました。途中、県境にあるオボー(石積みで出来た円錐状のお守り不動のようなもの)を見て砦に向かいました。
着いた砦の前には何の目的で建てられたのかよく分からない木で出来た小屋がいくつかあり、そのひとつから若い女性が、一日一組あるかどうかのような、いつ人が訪ねてくるか分からない場所の案内人?として小屋から面倒くさそうな眠そうな顔をして出てきました。こんな案内人としての仕事で毎日過ごせれば最高だなと羨ましく思いました。そんな場所がモンゴルには結構あります。
山の半分囲むように石垣で作られたこの砦は、西暦何年に作られたか不明なのでここでチンギスハーンが誰と戦ったのかもわかりませんということでした。
砦としては理想的な守り方、戦い方ができると私は観察しました。その中に歴史不明の墓もあるのですが、国から墓発掘禁止の指示がきていることのことでした。遊牧民のガイドが山の尾根を指さして尾根沿いにも高さ3メートルの石垣が向こうのすそ野まで続いている。山の上まで行くと道もあるということで、高さ百メートルぐらいの山を登ることになりました。登りには道はありません。
簡単に登れるだろうと誰もが思ったその山は、草と石ころと岩の中を足場を見つけながら登って行きました。サンダル履きの女性二人も。元記者の男性も顔を真っ赤にして汗を流しながら登り続けました。まあ、それにしてもサンダル履きの女性がよく文句も言わず登るものだと感心しました。普通は文句たらたらで途中棄権をするか、「私は行かない」と言って車で待つことにするか、どちらかだと思いますが日本女性も忍耐強いのがいるものです。
頂上に着くと大きな岩があり遊牧民ガイドと私がその上に登って先を見ました。ガイドは「あっち」というように指を指したのですがそこに道はありませんでした。ガイドはいろいろ私たちに見せたくて一生懸命連れて行こうとするのですが、岩の下で待っている通訳や他の人に、「尾根沿いに道はありません。ここまで道が無いのにこれから先、道があるとは思えません。ここから先は無理です」と登ってきた道をまた降りるよう提案しました。モンゴルに来ると、私が前に進めるかどうか、進むかどうか判断するケースがなぜかあります。判断ひとつで命の危険が伴う場合は私が先頭に立ちます。で、サンダル履きの女性の前を私が進んで、私が足で草を倒して道を作りながら下りていきました。草に「踏み倒してゴメンね」と言葉をかけながら。で、足を滑らしてひっくり返ったのは私でした。もうちょっとで打ち所が悪ければどうなっていたか?肩の骨を折っていても不思議ではなかったですが、指を少し擦りむいただけで良かった、良かったでした。山を下りたら元記者も疲労困憊で「もう限界だ」と言っていました。彼はしばらく帰りの車の中で変な咳をして頭から汗が流れていました。帰りに、ガソリンを入れるということで最初の日に歩いて行った村に立ち寄り、車にガソリンを、人に冷えたビールを確保して、一路キャンプ場にたどり着いたときはもう夕方になっていました。
元記者もゲルの中でバタン・キュー!食事までの時間、一寝入り。冷えたビールを冷やしておくためにキャンプ場のスタッフに依頼したら、なんと!なんと!またそのビールを村に持って行って冷蔵庫で冷やしておいて貰うということになりました。おそらくそこは我々がそれを買った店だと思います。村に冷蔵庫はひとつしかないということでしたから。キャンプ場では、発電機を午後の9時から12時までの3時間しか運転をしません。料理とかに電気は一切使いません。
日没は夜の8時頃ですから、それまでに食事を終えないとレストランに9時まで明かりがありません。
温水シャワーと言われているのも温水が出たことはありません。(説明では、温水は24時間使えるという話だったのですが)太陽で暖まった水がちょろちょろ出るだけの温水シャワー。結局、水シャワーの方がよく水がでるキャンプ場でした。今日も夕方乗馬の予定が没になりました。夜中1時過ぎから星空を見るために、シートを敷いて夜の食事の時に余ったビールを飲みながら満点の星を眺めました。
満天の星を見て日本人の子どもで怖くて泣き出すのも最近はいると聞きました。まあ、それにしても月の落ちたモンゴルの夜空の満天の星空は、いつもながら何とも表現のしようのない”唖然とする”凄さですね。
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